About RIBS

所長メッセージ

私たちのミッションはいのちの根源を明らかにするとともに健やかで活動的な人の暮らしを支え生命科学・医学の発展に貢献することです。

生命医科学研究所長
落合 淳志 生命医科学研究所長
落合 淳志

東京理科⼤学⽣命科学研究所は1989年、⽣命科学を基礎とした産学協同研究拠点として設⽴され、本学の⽣命科学研究開発拠点の役割を果たしてきました。

1995年には、⽇本免疫学の中興の祖である多⽥富雄博⼠を所⻑として迎え、免疫学を中⼼とした研究所に⼤きく変貌し、国際研究拠点としての体制を整え活動を続けてきました。この間、学問の急速な進歩により、分⼦レベルでのメカニズムの解明が、新しい疾患概念、診断法、治療法に結びつく時代となったことにより、1997年4⽉研究所附置の⼤学院、⽣命科学研究科を開設、2012年臨床研究部⾨を設置し、研究所名を⽣命医科学研究所と改称、医療への挑戦を明確な⽬標としました。

⽣命科学研究科は、基盤となる学部を持たず、物理、化学、⼯学といった、⽣物、⽣命系以外の学部・学科の卒業⽣も受け⼊れ、広い視野に⽴った特徴ある⽣命科学の研究・教育を実施しており、その卒業⽣は、世界各地で、研究者や技術者として活躍しています。

2009年度の私⽴⼤学戦略的研究基盤形成⽀援事業が採択され、薬学部、理⼯学部、基礎⼯学部と強く連携することにより、学内医理⼯連携研究の中⼼的な役割を果たしてきました。また、全学的な共同研究を⼀層進めるためヒト疾患モデル研究センターの設⽴と運営を開始し、学内の⽣命科学・医学の基礎的研究から応⽤研究まで幅広い研究のハブ的役割も担うとともに、2018年医療技術・機器開発部⾨(2020年より医療機器材料開発部⾨と改称)を設置し、2020年には共同研究部⾨を融合研究推進部⾨と改称する等、学外の医療機関、⼤学、研究所との共同研究体制、実⽤化促進を⽬的とした産業界との連携を強化してきました。

この間、免疫学中⼼の研究活動に加えて学内の研究者との連携の下に、発⽣学、神経学、炎症の基礎的研究から、がんや難病など幅広い医学研究、臨床応⽤を⽬指すトランスレーショナルリサーチを推進してきました。加えて、産業界等からの⼤型外部資⾦の導⼊による研究⼒の⾶躍的向上を⽬指し、2018年4⽉から新たに炎症・免疫難病制御部⾨を設置し、さらに実⽤化のための臨床研究を推進しているグループを招聘しました。
⽣命医科学研究所は新たに総合研究院との連動のもとに、1.協創によるイノベーションの創出のための外部機関との連携強化、2.研究における世界拠点化、3.研究力向上のための研究環境・支援体制を強化することで、⾃ら幅広い⽣命・医療に関する基礎的・応⽤的研究を学内外の共同研究・開発により推進するとともに、研究成果を医療・保健に社会実装するハブの役割を果たすことを目指します。

研究所の概要

全容と使命

遺伝子、細胞、器官、そして、これらの階層から構成される生命。この生命の発生、老化、再生という時間軸に沿う動的変化と、脳・神経・免疫システムといった外部環境に対する適応系は非常に高度な複雑系を構成します。生命体はこれらの精妙な制御メカニズムが集約されたものであり、さらに相互に作用しあうことで構成されます。疾病は、これら複雑系の破綻として成立します。そこでこれら複雑系の全貌を解明するには、生命科学の知恵と技術を総動員した上で、新たな創造を展開しなければなりません。それはまさに生命医科学研究科所の研究者が日々挑戦していることです。そして、大学院生命科学研究科を研究所のなかに設置している意味も、またそこにあります。学生は、生命医科学研究所の教員が行う最先端の研究に参加することで、生命科学の最前線で、まだ見ぬ知と技を、ともに創造していけるのです。

 

歴代所長

初代 鶴田 禎二 1989年4月~1994年12月
第2代 多田 富雄 1995年1月~1999年9月
第3代 東 隆親 1999年10月~2006年12月
第4代 安部 良 2007年1月~2015年12月
第5代 江角 浩安 2016年1月~2018年9月
第6代 樋上 賀一 2018年10月~2022年3月
第7代 落合 淳志 2022年4月~