発生工学研究支援

発生工学研究支援

東京理科大学生命医科学研究所では学内・学外の研究グループに対し、以下の研究支援を行っています。

  1. 遺伝子改変マウスの作製支援
  2. 胚凍結保存、個体化、SPF化支援

1.遺伝子改変マウスの作製支援

1.支援の概要

マイクロインジェクション法、及び、エレクトロポレーション法を用いて、ノックアウト(KO)マウス、ノックイン(KI)マウス、トランスジェニック(Tg)マウスの作製を支援します(ES細胞を用いた遺伝子改変マウスの作製は行っておりません)。産まれた遺伝子改変マウスは生命医科学研究所動物実験施設で離乳するまで飼育した後、依頼者にお渡しします。学外の研究者も利用可能ですが、作製経費の一部を負担していただきます。
詳細については発生工学研究支援担当教員(小川講師)までご相談ください。

2.遺伝子改変マウスの作製手順

(1) 遺伝子改変マウス作製申請書を作成し、東京理科大学生命医科学研究所発生工学研究支援担当教員(小川)に提出(別紙様式1)してください。

小川修平 Mail:shugyaba[at]rs.noda.tus.ac.jp、内線:6143

(2) 担当者とノックアウトマウス作製について打ち合わせを行います。

あらかじめ改変を希望する遺伝子に関しての情報、内外の競合状況やベクターデザインを提示してください。ベクター構築、相同組換え体の検出方法などは基本的に依頼者に提案していただきます。

(3) 依頼者側でターゲッティングベクターを作製していただきます。

また、ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9法)でKIマウス、KOマウスを作製する場合、依頼者側でgRNA(crRNA)の購入をお願い致します。tracrRNA及びCas9 nucleaseはこちらで用意致します。Cas9以外のnucleaseを使用希望の場合は、依頼者側で購入をお願い致します。

(4) 遺伝子改変マウスの作製

受精卵約100〜200個の前核にマイクロインジェクションを行います。依頼者が所有の遺伝子改変マウスの受精卵にマイクロインジェクションを行うことも可能です。体外受精からマイクロインジェクション、分娩・離乳までこちらで行いますので日程などはその時にお知らせいたします。作製したマウスは生後約4週で順次依頼者に引き渡します。子孫への伝達は依頼者側で確認していただきますが、具体的な方法などは指導させていただきます。

3.組換えDNA実験、および動物実験に関する承認

ゲノム編集技術を用いたストレートKOマウス(外来遺伝子を保有しないマウス)は遺伝子組換え生物に該当しませんが、ドナーDNAを保有するKIマウス、Tgマウスは遺伝子組換え生物に該当するため、「組換えDNA実験」指針に基づいて遺伝子改変マウスを作製する必要がありますので、予め遺伝子組み換え生物安全委員会の承認を得て下さい。なお、導入用のDNAの作製にかかわる組換えDNA実験の承認は別にとる必要があります。また、予め動物実験計画書を動物実験委員会に提出し、動物実験の許可を得ると共に、マウスの飼育室を確保してください。

4.マイクロインジェクション法及びエレクトロポレーション法による遺伝子改変マウス作製経費

学外からの依頼の場合、1遺伝子あたり60万円。学内からの依頼の場合、1遺伝子あたり30万円。 目的の遺伝子改変マウスが得られず、再作製を行う場合は1回に付き学外依頼は30万円、学内は15万円を追加します。お支払いの詳細につきましては発生工学研究支援担当教員(小川講師)にご相談ください。

5.共同研究について

発生工学研究支援は東京理科大学生命医科学研究所の活動の一部として行われるものですので、研究成果の発表に際しましては作製に関与した研究者等を共同研究者に加えていただきます。また、作製された遺伝子改変マウスによって得られた研究成果(論文別刷り、学会発表要旨など)をお知らせ下さい。そのほか、遺伝子改変マウス作製に関する技術的なデータは、独自に発表することをお認め頂きますようお願いいたします。

作製された遺伝子改変マウスは一部をセンターに寄託していただくことにご協力ください。センターではこの受精卵を凍結保存致します。遺伝子改変マウスを用いた研究成果を論文発表した後、外部の研究者から分与依頼があった場合は、作製依頼者と協議した後、供与致しますが、他機関への配布は作製依頼者の意志を尊重します。

2.胚凍結保存、個体化、SPF化支援

1.支援の概要

細胞期胚の凍結、凍結胚からの個体化、マウスのSPF化を行います。

2.胚凍結保存、個体化、SPF化の支援事業

(1) 胚凍結保存、個体化、SPF化など様々な状況が想定されますので、発生工学研究支援担当教員(小川)にご相談ください。
(2) 胚等の凍結・融解及びSPF化支援申請書を作成し、東京理科大学生命医科学研究所発生工学研究支援担当教員(小川)に提出してください(別紙様式3
小川修平 Mail:shugyaba[at]rs.noda.tus.ac.jp、内線:6143

胚凍結保存、個体化、SPF化支援にかかる経費

(1) 凍結卵作製: 1系統(100個程度)あたり、学外依頼の場合20万円、学内の場合は10万円。
(2) 凍結卵からの個体化: 1系統あたり、学外からの依頼の場合38万円、学内の場合13万円。また、たとえ個体化が成功しなかった場合でも、上記経費を支払うものとします。
(3) SPF化サービス: 1系統あたり、学外からの依頼の場合40万円、学内の場合15万円になります。凍結卵保存を希望される方は、別途ご相談下さい。

3.関係書類

  1. 申請書類一式(別紙様式1別紙様式3
  2. 東京理科大学生命医科学研究所発生工学研究支援事業における遺伝子改変マウス作製等の受託に関する規定